通信制高校に転校してくる生徒は様々で、人間関係、学業不振、出席日数の不足、 けがや病気、引っ越しなど、それぞれ異なった原因を抱えています。 全日制から通信制高校への転校だけでなく、通信制高校から通信制高校への転校もあまり珍しくありません。
しかし、転校したいと思ってもどうしていいものかわからないことも多いと思いますので、解説していきます。
通信制高校への転校手順
転校したくなったらまずはおうちの人や学校の先生には相談しましょう。私立校などで無理に引き留めることがありますので、スクールカウンセラーや保健の先生などにも相談してみましょう。
通信制高校への転入ができない時期もある
「いつでも転校できる!」みたいな宣伝がたまにありますが、実のところ、いつでも転校できても1月以降に転校すると数単位しかとらせてくれない学校もあります。2月、3月は学籍だけ移動して単位が出ないというケースもあります。
それでは無駄なので1月1日付までの転校は認めても2月、3月は転校できないという学校もあります。
また、生徒が集まりすぎて転校を断られるケースもあります。公立の通信制高校などでは前期と後期の始まり、4月と10月のみのこともあります。さらに、生徒数が多いため、後期は転入生の募集がないということもあります。
いつでも必ず転校できるわけではないのできをつけましょう。
通信制高校の見学
通学を希望するなら可能な限り見学はしておきましょう。自分に合った通信制高校なのか、まったく合わないのか、生徒はどんな生徒が多いのかなど見えてくると思います。

気になる学校が複数あるなら、なるべくすべて見学することをお勧めします。
行事等でだれもいないこともあるので、急に訪問するよりは一応、電話や問い合わせフォーム、メールなどで日程を確認、調整したうえで行くようにしましょう。
誰もいない時間に相談にだけ行くよりは、なるべく普段の様子が見られる時間に見学と相談をさせてもらえるようにお願いすると雰囲気もよくわかります。
その時、資料を入手することができます。
見学はなるべくお勧めしたいのですが、ネットのコースなど見たくても見えないケースもあるのでそういう場合は、まずは願書を入手するところからになります。
通信制高校の願書の入手
まずは資料請求フォームや電話で通信制高校に資料請求をして願書を入手します。資料請求をすると資料のほかに願書や募集要項が一緒に入っています。資料請求後、どんな生徒か確認するための電話がかかってくることがあります。自分に合っている学校か確認したり質問したりしてみましょう。
募集要項

募集要項には出願期間や入学試験、面接、学費、転入のための必要書類のことなどが記載されています。
一般的に通信制高校へ転入するために必要になる書類は以下のとおりです。
自分で記入するもの
- 願書
- 証明写真
- 作文がある場合は作文
- 提出用の封筒
在籍する学校に記入を依頼する書類の例
基本的な必要書類であって、どこでも同じとは限りませんので学校に作ってもらわなければならない書類があるという程度にとらえてください。
また、在籍校が書類を作成して通信制高校に提出する場合と、渡されて自分で提出するケースがあります。 それは基本的に作成依頼したときに在籍校が教えてくれます。
在籍校が作る書類の例は以下のとおりです。
- 在籍証明書
- 単位習得証明書※
- 成績証明書※
- 転学照会状
※学校によって単位習得証明書と成績証明書が一緒になっていることがありますが、その場合は一緒になったもので問題ありません。
また、通信制高校によって独自のフォーマットがあり、在籍校に作成依頼する書類のセットが願書と一緒に入っていて、それを在籍校の事務局や先生に渡ば作ってもらえる形式になっていることもあります。
通信制高校への書類提出後
書類がそろって、通信制高校へ提出が済んだら通信制高校から面接日や履修相談をする日を調整する連絡があります。確実に面接が受けられる日を選びましょう。
入試の内容は通信制高校によって様々で、ほとんど全員入学させてくれる学校もあれば、落とされるケースもあります。どんな生徒が落とされるかは分かりませんが、落とされたという話は少しですが聞いたことがあります。
面接内容や服装
どこでも同じわけではありませんが、趣味やこれからの目標、得意な科目や苦手な科目を聞かれることがあります。履修相談に役立てることになるので、見栄は張らず正直に応えるようにしましょう。
面接内容と同じくらい、面接時の服装について気になる人もいると思います。服装は今まで通っていた学校の制服で大丈夫です。制服がない場合は落ち着いた服装で臨みましょう。
合格した場合
合格すると学校から入学許可証や今後の手続き書類が送られてきます。わからないことも多いと思います。そんな場合は学校の問合せ先が必ずどこかに書いてあるので、そこに電話やメールで問い合わせてみましょう。
聞いてもよくわからない場合もあると思いますが、ちゃんと理解できるまでしっかり確認しましょう。
書類の提出が遅れそうなときは必ず連絡しましょう。待ってくれることも多いです。
不合格だった場合
不合格の連絡が書類などで届きます。少なからず、誰でも必ず入れる通信制高校というのは存在しません。ほかの通信制高校を検討しましょう。